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【旅エッセイ】ちょっとさみしい旅の終わり

わたしは、自分が子どもだったころ「旅の終わり」がとても嫌いでした。

出発の時には、「早く到着するといいな。まだかな、まだかな」なんて、ワクワクして到着が待ち遠しくってしかたないのに、旅が終盤に近付くと、時間が過ぎるのがもったいなくなって。帰り道はもう、さみしさの極み。出かけるときに見た覚えのある景色が、帰りの車の窓から見えたりすると、もう、げんなりです。
おまけに帰り道は往路よりも早く家に着いてしまうし。

あー、さみしい。


だから、帰り道に両親が「ごはんでも食べていく?」とか誘ってくれると、
終わると思っていた旅が、ちょっとだけ延長する感じがして、すごくうれしかったです。

嬉々として帰ってくる息子たち



あれから30余年。
わがやの息子たち(今2歳と5歳)も、さぞ旅の終わりを嫌がるのかと思いきや。息子たちときたら、「さ~帰るよ~」と声をかけると、「はーい!」といってそそくさと帰り支度をはじめ、電車や飛行機を乗り継いで、北海道にいても沖縄にいても、日本中どこからでも都内の自宅へと笑顔で帰ってくるのです。とくに長男なんて、飛行機が羽田に着くだけで、小躍りする勢い。不思議。

旅が楽しくないということは、もちろんないと思うんです。
わたしたちが行く場所ならどこへでも、「わぁい。りょこうだ~」といってついてくる2人ですし、
旅の間も、「あとなんにち、おとまりできるの?」と不安げに聞いてきたりもしますから。

たぶん、旅を楽しんでいると思うんです。思いきり楽しんだからこそ、気持ち良く帰ってこられるのかもしれない。

それにひきかえ、わたしときたら、30年以上も経過しているのにまったく成長しておらず、やっぱり旅が終わりに近づくとさみしくなってしまう。昨年なんて、毎月、子どもたちと旅に出かけていたのだから、翌月にはもう新しい旅がはじまるのに!

40歳近くにもなって、なにがそんなにさみしいんでしょうね。


あと何回、一緒に旅ができるのか



帰りの飛行機や電車の中で、旅の間に撮影した写真を見るのが、旅の楽しみのひとつなのですが、写真の中にふと、成長した子どもたちの後ろ姿を見つけたりすると
もう、だめなんですよね。

あぁ、こうして子どもたちと一緒に旅ができるのは、あとどのくらいなんだろう。なんて、キラキラの出来事がもうさみしくなってしまってる。母さん、なにをやっているんだか。



でも、そんな気持ちにさせてくれるのも旅ならでは。

そして、子どもたちが「はーい」といって、笑顔で家に戻ってくるのもまた、ちょっと誇らしいから不思議です。
公開日:2014年03月23日

Navigator 高沖清乃

Ca-sun編集長。2男児の母。3年間で国内25ヶ所・5ヶ国の子連れ旅行を経験。webメディアで子連れ旅行連載多数。

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