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赤ちゃんのこと

絵本の世界へ、ようこそ!

センスの芽に、児童文学評論家の赤木かん子さんが登場!
「赤ちゃんには、いつ頃から絵本を見せたらいいの?」というママの質問に答えます。そのお話は子育ての根っこのところまで進んで…ママの心に残るコラム、必読です!

赤ちゃんには、いつ頃から絵本を見せたらいいの?



それはもう本人が興味を示したら……始めてもいいときでしょう。
生まれたばかりのときって、個人差がすごく大きいんですよ。
だって赤ちゃんって、もともとの生まれ落ちたときのサイズも、大きくなるスピードも、1歳未満は本当にてんでバラバラでしょう?なかには6ヶ月くらいで、小さく生まれてきて、がんばっている赤ちゃんだっているくらいですから。
人間は小さければ小さいほど、個人差が大きいものなんですね。
だから赤ちゃんと一緒にいる最大のコツは
「他の赤ちゃんと比べない……」
これにつきます。

他の赤ちゃんとは、比べないでね。



私はとても小さい子どもでした。
小学校に入ったとき、身長95センチ、体重たったの13.5キロだったんです。
いまだったら、2~3才児くらいの体格ですよね。
というわけで、うちの母は「ランドセル背負わせたら涙が出た」といってましたが、本人はいっこうに気がついてませんでした。
だって、当社比では
「じゅうぶん大きくなった」
と思ってたんですから。
赤ちゃんの頃と比べてみてください。
その子はものすごく大きくなった、と感じるだろう、と思いませんか?
(ちなみに、中学に入ったときは126センチ、25キロでした。でも本人はそれでもずいぶん大きくなった、と思ってましたよ、やっぱり)

子どもは自分が世界の中心ですから、他人となんか比べない。
毎日毎日
「あんたはホントに小さいんだから!」
と嘆かれ続けてれば
「あー、そうなのか」
と思うかもしれませんが、それがどういうことなのかはわからないでしょう。
子どもが感じるのは
「よくわかんないけど、お母さんが自分のことで嘆いている……自分がお母さんを悲しませてるんだ、自分は悪い子なんだ」
という不安感や罪悪感です。
しかも、だからといってからだが小さいのは、頑張ってどうにかなるものではありません。
ですから、子どもに聞こえるところで、本人がどうしようもないことを、そうやって嘆き続けることがよくないのは、いうまでもありませんよね。
普通に可愛がられてれば、小さい人は自分が中心ですから、他人と比べて自分は小さい、なんてことは思いつかないものなのです。

他の子と比べて、え~~、と思う気持ちは、保護者のものであって、本人自身のものではありません。
他の子と比べたくなったら、本人が幸福だ、と感じてるかどうか、をみてください。
本人が幸福ならそれでいいじゃないですか。

絵本の世界へようこそ!


というわけで
‘いつ、絵本を見せたらいいでしょうか?’
というご質問ですが、見せたときに興味をもって反応するなら、そのときが見せてもいいときです。
それが2ヶ月半のときのお子さんもいれば、半年のお子さんもいます。
そうして、早かったからといって、別段どうってことはないのです。
人間にはいろいろなことに向いて生まれてくる人がいます。
生まれついてのダンサーや画家、音楽家、という人たちはいるでしょう?
それと同じように、生まれつき、文字に向いている人、というのも、生まれてきます。
そういう子は確かに本に早くから反応しますが、だからといって気立てがいいわけでも、特別に頭がいい、ということでもありません。
他の人より文字や本が好き、なだけですから。

他の子と比べないでください。どうせ、25歳にもなれば、たいした差はなくなりますよ。
でも、好きじゃないもの、わからないものには反応しないでしょうから、私はいつも、かがくいひろしさんの『だるまさん』シリーズを使ってみます。
『だるまさんが』を見せて、目を輝かせるなら、絵本の世界へようこそ!
だと思ってもいい、と思いますよ。
でも、もちろん、それが電車の本の子もいればアンパンマンの子もいるわけで、いろいろ見せて、本人がこれっ!というものを見せてやってください。
そうして大人はその本ではなく、本を見て、喜んで目を耀かせる、その赤ちゃんの顔を楽しんでください。

読み聞かせのコツは、こちらをチェック!
0歳ファーストブックの定番、『だるまさんが』>>
公開日:2015年09月25日

Navigator 赤木 かん子

児童文学評論家。子どものころに読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。学校図書館の改造や調べ学習紙芝居(埼玉福祉会)の監修を手掛けるなど、活動は多岐にわたる。
赤木かん子オフィシャルウェブサイト

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