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こわいものみたさ

いやだいやだと言いながら、なくなったら寂しいもののひとつに、「こわいもの」がありませんか?

「怖い」という感情は安全や安定が脅かされ、命が危険に晒される可能性のあるものに感じます。それがあることで、ノルアドレナリンが活性化して、逃げるアクションが迅速に取れるようになります。

ノルアドレナリンを求め、日常とは違う状態を(安全が確保されている画面やアトラクション、ある程度の距離をもって)求めてしまうのが、「こわいものみたさ」なのでしょうね。

怖さを克服するために、頭はフル回転になります。「こわいもの」はどんな姿をしているのか。それは自分にどんな影響を与えてくるのか。自分はなぜそれが怖いのか。

そして、「日常とは違う」ということは、好奇心を掻き立てられることでもあり、「まだ見ぬ世界」でもあります。日常と「まだ見ぬ世界」を行ったり来たりすることで、想像力は培われ、怖さを克服するために身体と頭は働き始めます。

世界の美しさや、人としての正しさを教えることも大切ですが、子どものパレットに「こわいもの」もたまには乗せてもいいのかもしれません

ももさんが、まだ小さなこももちゃんだった頃。絵本でいえば、「てんのくぎをうちにいったはりっこ」「めっきらもっきらどおんどん」「もちもちの木」、そして手加減していない原書のグリムが怖いお話しでした。
日本で出回っている童話は、優しさが加えられていて、加熱しすぎた野菜のビタミンのようにお話しの栄養素が壊れているので、私は原書をオススメします。

「こわいものみたさ」が果たして一体、子どもの何を養うのか? 「体験者は語る」ですが、怖いとされているのからも目を背け続けずにきたので、周りと比べても、私はだいぶ強かったり、冷静だったりするのかなと考えています。


公開日:2015年05月11日

Navigator 中村桃子

絵本や児童書の編集者、webプロデューサーを経て、現在、フリーランスプロデューサー。

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